〇末法の仏法・法華経〇
釈迦仏が、死んで二千年たつと、お釈迦様の教えでは、収まらない時代がくると、お釈迦様自身が予言された。二千年たった世の中で・・


池田大作、斉藤克司、遠藤孝紀、須田晴夫著 法華経の知恵のメモ


〇法華経の智慧  ーー21世紀の宗教を語る〇
「哲学不在の時代」を超えて
今、人類は・・・新しい大哲学を求めている。・・・・ 「経済の成長」を至上命令にしてきた現代にあって、より大切なのは 「『人間』が根本」、つまり「人間の成長」ではないのかと気づき始めています。  「知識の飛躍的増加」が進む情報社会にあって、知識を使いこなすための 「智慧の飛躍的増大」が、至急になされなければならないと理解されつつある。  何かが間違っている。どんなに会議を開いても、道徳を訴えても、心理学を講じ、 哲学を論じても、何かが欠けている。 今、人類の心の情景は、 このようなものではないでしょうか。・・・・   ナチの強制収容所の体験で有名なフランクル博士・・・博士は「現代は、 あらゆる熱情が乱用されたあげく、ありとあらゆる理想主義が打ち砕かれた時代 なのです。じっさい、ほんとうなら、若い世代にもっと理想主義と情熱を 求めなければならないのに、こんにちの世代、こんにちの青年には、 もはやどのような理想像もないのです」と語られています。・・・・  現代を支配している気分を一口で言うと、それは「無力感」だと言った人も いる。 ともあれ、だれもが、このままではいけないと思っている。しかし、 政治も経済も環境の問題も、すべて自分の手の届かないところで決定され、 動かされている。自分一人が何かしたところで、大きな機構の前に何ができようか ーーーこの「無力感」が、更に事態を悪化させる悪循環をもたらせているのです。  この無力感の対極にあるのが、法華経の一念三千の哲学であり、実践なのです。  一人の人間の「一念」が一切を変えていくというのですから、 一人の人間の可能性と尊貴さを、極限まで教えた思想とも言えるでしょう。


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